★水槽内での混泳バランスについて
(ディスカス同士の場合)
ディスカスを上手に飼育するにあたり飼育水やフィルターはもっとも重要な要素となりますが、水槽内での混泳のパワーバランスも重要なポイントとなります。
ディスカスは本来群れで生息する習性があります。ただしシクリッドの仲間となるためディスカス同士の中でケンカをし水槽内での強弱がおのずと出来てきます。
その際に注意したいのが群れで生息する習性を無視し、ペアでの飼育以外に水槽サイズに対して少数での飼育を行うと個体同士の強弱のバランスをとることが難しくなります。
その状態となると、強い個体のみが悠々と泳ぎそれ以外の負けてしまった個体はつつかれることでストレスを貯めてしまい餌食いが悪くなったり、隅のほうでじっとしているなどの状態となる可能性があります。
群れでいる習性がありながらケンカする!?相反した状況ですが、解決するのは簡単ともいえます。
まず第一に最終的には水槽サイズに応じた適切な匹数を入れることでケンカや強い個体のいじめを分散する。1匹だけが弱い状況を無くすこと、または1匹だけが強い状況を無くす事です。
目安で言いますと水槽の水量に対して10Lから15Lに1匹の計算で飼育する(60×45×45水槽は100Lですから6~10匹)
飼育水やフィルターがしっかりとしていれば15~16㎝のアダルトサイズであっても十分に飼育ができる匹数となります。
※弊社も輸入する際には15-16㎝サイズの個体を100L水槽に8-10匹を投入します。
多すぎるようにも思いますが水槽の端から端まで満遍なくディスカスが泳いでいる状況になると意外とケンカも少なく平和な状況となります。
または強い個体や弱い個体を仕切りをなどを入れて隔離する方法もありますが、やってできないことはありませんがあまりお勧めできません。
次の強い個体や弱い個体が出来る二番煎じの状況には変わりませんので根本的な解決とならないからです。
よってケンカが少なくなる匹数をよく見極めて水槽の環境を作ることも重要といえます。上記の匹数は目安となりますので様子を見て足してやると良いでしょう。
また強弱が付きにくいように混泳個体のサイズをある程度合わせることも重要といえます。
この水槽内の強弱のバランスは飼育水が良い、悪いという問題では無いので上記の対策を行えば意外と簡単に解決することが出来るでしょう。
(他の魚との混泳)
余談ですがディスカスはおとなしく、他の魚との混泳は難しくないです。
同じ水質で飼育できる種類であればディスカスよりも大きな魚以外(大型魚)であれば、ほぼどの種類でも可能といえます。
ディスカス同士では強弱を作るのですがディスカス以外の種類には意外と温和な性格といえます。
同じシクリッドの仲間のエンゼルフィッシュや、またテトラ類をはじめとする小型魚とも可能です。
(ディスカスの成魚サイズの15㎝ほどになった際に口に入らない大きさの小型種)
またコケ取りに小型、中型のプレコ類や底の残り餌を食べつつ泳ぎ回る姿が可愛いコリドラス類なども良いでしょう。
また水槽底面に底砂(底砂は色の明るい商品がおススメです。暗い色の商品ですとディスカスの発色自体が黒くなってしまいます)を敷き、流木や丈夫な水草を入れたレイアウト水槽も水草の緑色と相まって非常に美しくお勧めです。自然さながら景観はディスカスを始めこれらの種類が生息するアマゾンを彷彿させるような光景となることでしょう。